以下は総務省統計局労働力調査の平成21年3月分の結果である。
労働力に関する定義は、統計局ホームページで以下のように定められている。

労働力人口(男女全体)
| 平成10年 | 平成20年 | |
| 15~24歳 | 829万人 | 595万人 |
| 65歳以上 | 485万人 | 546万人 |
平成10年時点で、15~24歳と65歳以上の二つの年齢階級間で開いていた労働力人口の差は、平成20年ではほとんどなくなった。
しかし男女間で違いがあり、男性に限っていえば平成18年の時点ですでに逆転し、65歳以上が24歳以下に差をつけ始めている。一方女性では、差は狭まりつつあるものの24歳以下の方が65歳以上に対してまだリードしている。
また10年前と異なり、近年では「25~64歳までの労働力人口が多い層」と、「24歳以下あるいは65歳以上の労働力人口が少ない層」へと二極化している傾向が見られる。
年齢階級ごとの労働力人口の比率は、65歳以上がもっとも減少している。
景気後退によって完全失業率は高まったが、完全失業者は労働力人口に分類されるのである。つまり、失業しただけではまだ労働力としてカウントされ続ける。職探しをあきらめた時点で非労働力に分類される。
上のグラフで65歳以上の労働力率が減少しているということは、65歳以上の非労働力率の高まりに他ならない。その非労働力人口の中には、「就職したいができそうにないからあきらめる」という”隠れ失業者”も増えているのかもしれない。
就業状態別15歳以上人口
就業者数は6245万人。前年同月に比べ、91万人減少(1.4%)となり、また14か月連続の減少となった。うち男性は64万人、女性は27万人の減少であった。
また、就業者のうち休業者は前年同月に比べ18万人の増加となった。就業者のうち雇用者は5425万人、自営業者・家族従業者は795万人となっている。
そして非労働力人口(家事従事者や通学のみのもの)は4463万人となった。前年同月に比べて26万人の増加である。これはもちろん少子高齢化が非労働力人口を増加させているということもあるが、景気後退局面では景気変動による増加という側面が強くなる。
完全失業者とは、求職活動を行っている人をさすため、仕事が見つかりそうもないから求職活動をしないという人は非労働力人口に分類される。それゆえ、景気後退局面では非労働力人口が増加する(あるいは減少幅が小さくなる)動きがみられる。非労働力人口の増加は過去の景気後退期にもみられており、この傾向が続く場合には注意を払う必要がある。
非労働力人口は、平成14年(完全失業率が過去最高の5.4%となった年)には前年に比べ11万人増加となっている。また、平成10年には、平成9年の45万人減少から6万人減少へと、減少幅が縮小している。
上の労働者率のグラフとほとんど同じ動きをしている。
全体の就業率は56.5%で、前年同月に比べ0.8ポイントの低下となった。
うち15~64歳の就業率は69.5%で、前年同月に比べ0.7ポイントの低下となった。
全体の完全失業者数は335万人。
どの年代も、平成14年のピークからは落ち着いて、10年前の水準と同じになったようだ。
しかし、ここ最近はまた増加傾向にある。前年同月に比べ67万人の増加となり、5か月連続の増加となった。求職理由別に前年同月と比べると、「勤め先都合」は50万人の増加と、増加幅は前月に比べ17万人拡大し、「自己都合」は8万人の増加となった。
失業率も平成14年のピークから落ち着いているが、ここ最近で再び増加傾向がみられる。
季節調整値の完全失業率は4.8%で、前月に比べ0.4ポイントの上昇となった。
データソース:統計局 労働力調査 平成21年3月分